経営学部DSEP1期生インタビュー(3)
秋学期 個人研究編

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 高校生、受験生、保護者の皆様、こんにちは。この度は、横浜国立大学 経営学部、並びにDSEPにご関心をお持ち頂き、ありがとうございます。私は経営学部DSEP運営委員長の鶴見裕之と申します。
 このページは、経営学部DSEPの中核的な取り組みの1つである「データサイエンス・ゼミナールⅠ」の様子をお伝えするインタビュー第3弾のページです。なお、第1弾の春学期の活動については7月のインタビューで、第2弾の秋学期グループ研究では12月のインタビューで現役生に話を伺っています。ご覧頂いていない方は先に是非、ご覧頂きたく思います。
 今回、インタビューにご協力頂いたのは経営学部DSEP1年生の廣田太一さん、角田尚志さんのおふたりです(廣田さんは7月のインタビューでもご協力頂きました)。インタビュアーは私、鶴見が務めました。



---2022年1月6日、Zoomにて。


鶴見  経営学部データサイエンス教育プログラム(通称:DSEP-Biz.)では、秋学期も毎週水曜日にDSEP1期生が常盤台キャンパスに集い、教員2名の指導による「データサイエンス・ゼミナール」が開催されています。秋学期の前半は野村総合研究所「マーケティング分析コンテスト2021」にグループ参加し、後半は「個人研究トピック」に取り組んでいると伺っています。今日は、個人研究トピックの様子について廣田さん、角田さんにお話を伺いたく思っています。どうぞ、宜しくお願いします。

DSEP-Biz.を志望するに至った経緯

鶴見 さて、インタビューの前にDSEP-Biz.への志望動機を伺ってみたいと思います。なお、廣田さんには7月のインタビューの時に、既にこのご質問にはお答え頂いております。今日は角田さんに本学を志望するに至った経緯を伺いたく思います。

角田さん  中学生の時に、買い物難民をテーマにレポートを書いた事があります。その際に、ファミリーマートさんに取材を行いました。その取材で、ファミリーマートさんによる、マーケティングによって社会問題を解決する取り組みについてお話を伺い、マーケティングに興味を持ちました。また、別の機会に古河電工さんの経営企画部の方にインタビューをした時に、経営戦略に関わる楽しさと難しさについて学び、企業経営にも興味を持つようになりました。
 その後、大学の志願先を選択するときにDSEP-Biz.の存在を大学のホームページで知りました。そのカリキュラムの内容からDSEP-Biz.に入学すれば、今後、更に重要になる、データに基づいたマーケティングや経営戦略を実践的に学ぶことが出来ると思いました。DSEP-Biz.のカリキュラムや目指すところが、これまでに形成された自分の興味、関心と合致していたため志願することにしました。

鶴見  角田さん、ありがとうございました。

「個人研究トピック」でどの様な研究に取り組んでいるのか?

鶴見  では本題に入りたいと思います。現在は、1月末の最終報告に向けて、個人研究トピックに取り組んでいるとのこと。どの様な研究に取り組んでいるか、お話頂けますか?

廣田さん  個人研究トピックでは「回帰分析*の利用を前提とし、個々人が入手可能なデータを集めて、分析し、その結果から、ビジネスに役立つ提案を行う」という目的が設定されております。その目的に沿って私は“横浜市営地下鉄の各駅の乗降客数に影響を与えている変数は何か?“を明らかにする研究に取り組んでいます。  

*注:回帰分析とは「原因となる変数」が「結果となる変数」に与える影響を評価する分析手法です。学術的な研究からデータサイエンスの実務まで、広範囲で利用されています。



鶴見 データはどの様に収集されたのでしょうか?

廣田さん  横浜市のウェブページから各駅の乗降客数を収集しました。また、駅周辺施設の情報は、自分で定義を設定し、地図などからデータを作成しています。

鶴見  なぜ、その様なテーマを設定したのでしょうか?

廣田さん  本学の名前が付いた相鉄線・JR「羽沢横浜国大駅」が開設され、駅周辺の開発なども進んでいることがきっかけでした。横浜国立大学に通学する身として、駅と駅周辺の環境の関係について自然と関心が向かいました。その様なきっかけがあり、駅の乗降客数と周囲のビジネスがどの様に結び着いているかを解明することで、新しいビジネスの提案が出来るのではないか?と考えてテーマを設定しました。

鶴見  次に、角田さんの個人研究のテーマについて伺います。

角田さん  僕は“ふるさと納税の品目の種類と納税額・件数の関係”について分析しています。

鶴見  なぜ、その様なテーマを設定したのでしょうか?

角田さん  日々の生活の中で「ふるさと納税」という言葉を目にしたり、耳にしたりする機会が増えてきたと思います。この制度に以前から関心があり、調べてみたところ、面白い制度だと分かりました。そこから、何が納税の額や数に影響しているのか?を明らかにしてみたいと思う様になりました。そのメカニズムを明らかにすることで、行政マーケティングに向けた提案が出来る様に考えました。

グループ研究と個人研究の違い

鶴見  秋学期は野村総合研究所「マーケティング分析コンテスト2021」(以降、NRIデータコンペ)でグループ研究にも取り組んだと聞いています。グループ研究と個人研究には、どの様な違いがありますか?

廣田さん  まず、スピード感が違うと感じました。例えばテーマ設定を挙げると、グループ研究では、皆でテーマ案を出し合い、議論し、選択する、というプロセスで進めました。テーマ設定だけでも、それなりに時間がかかりました。個人研究だと各プロセスにおいてグループ内調整が必要ないので、研究が進むスピード自体は速いと感じました。ただ、スピードの早さはメリットですが、一方でグループ・メンバーから自分の中になかった意見が得られたり、行き詰まった時に打開するアイディアがメンバーから出たり、といったものはありません。その点は関連する研究を行っているゼミ生に相談することで、補完しています。

角田さん  私も廣田君と同じ意見で、グループのミーティングがないので、進みは速いと思います。一方で、困る点としては「批判的な視点」を持つのが難しいという点です。この点は、進捗報告のプレゼンテーション毎に得られる、2人の先生やゼミ生からの質問やコメントなどのフィードバックで補っています。また、他のゼミ生の報告に対する先生方のフィードバックの中に、自分が見逃していた批判的な視点や意見を見出しています。その意味では、グループのミーティングが無い分、個人研究では毎回のゼミナールの重要性が相対的に大きくなっています。

個人研究を通じての収穫

鶴見  まだ、中間報告を終えたばかりの段階とのことですが、現時点で、個人研究を通じての収穫があれば、お話頂けますか?

廣田さん  収穫としては、仮説*の重要性に気付いたことが挙げられます。先ほどお話した様に、個人研究では研究のスピードが速くなります。必然的に「仮説を立て、データを収集し、分析し、結果を出し、考察する」・・・という研究のサイクルを回す回数が格段に増えます。これを繰り返していると、1サイクルのスタート地点である仮説がおかしいと、後の全てがおかしくなる・・・という事を認識する様になりました。この点はグループ研究では見えなかったところでした。

*注:仮説とは、想定される結論、因果関係のこと


角田さん  データ分析の能力そのものが高まったことが収穫です。秋のグループ研究では、プロジェクトとしての効率を高めるため、分業化を進めていました。そして、自分はグループ内でデータ作成を担当していました。グループ・メンバーとして分析の中身を理解する努力はしていましたが、自分の手でデータ分析をすることはありませんでした。今回、自分1人で研究を進める中で、必然的にデータ分析を全て自分で実施することになりますので、その過程で分析能力が身に付いてきました。

個人研究を進める中で重視していること

鶴見 個人研究を進める中で大事にしていることは何でしょうか?

廣田さん  「常に目的を意識する」ということを大事にしています。この研究は何を目指しているのか?というプロジェクトの目的を、目の前の事に追われて忘れてしまうと、研究が本来のゴールとは違う方向に向かってしまう、ということを秋のグループ研究から学びました。
 そして、今回の個人研究では「結果を用いて、ビジネスに繋がる提案をする」ことが目的のコアだと私は捉えています。このとき、もし自分の好きな様にデータを分析し、結果が出た後になって「この結果は果たしてどの様にビジネスに繋がるのだろうか?」という事を考えるのでは、効率が悪いと思います。なので、全てのプロセスにおいて常に目的を意識し、ゴールに向かって研究を進める事を意識しています。

角田さん  「プロジェクトの全体像を俯瞰すること」と「個々の作業と結果の関係をしっかり把握すること」を大事にしています。秋のグループ研究では、自分はデータ作成担当だったので、プロジェクト全体を俯瞰する機会は余りありませんでした。分業により1人では出来ない様な結果を出すのはグループ研究の魅力です。一方で、分業のデメリットとして、メンバー個々人が、プロジェクトは今どこまで進んでいるのか?他の人の作業は結果にどう繋がるのか?を実感しづらいことが挙げられます。今回、個人研究に取り組む中で、常にプロジェクト全体を俯瞰しつつ、個々の作業が結果にどう繋がるかを、自分で実感することで、プロジェクトを推進する力を身に付けたいと思っています。

DSEP-biz.2期生との合同ゼミナールに向けて

鶴見  DSEP-biz.は春学期のみ、データサイエンス・ゼミナールⅠ(1年)とデータサイエンス・ゼミナールⅡ(2年)が合同ゼミナールに取り組む「2階建て」になります。そのとき、秋学期の経験を通じて1年生に伝えたいこと、活かしたいことはありますか?

廣田さん  スケジュール管理の大切さを伝えたいです。これはDSEPの活動全体を通じての教訓です。
 DSEPに入って、始めて研究プロジェクトに取り組む機会を得ました。そして、研究をスタートする前は最終報告まで数ヶ月あり、時間は沢山ある・・・と錯覚していました。しかし、いざ実際に研究を始めて見ると、ゴールにたどり着くまでには時間や労力が相当必要で、実は全然時間が足りない・・ということに気付きました。この経験を踏まえ、来年度の1年生には時間が沢山ある様に思えて、実はかなり時間が限られていることを、伝えたいと思います。そして、プロジェクト開始前に全体像を把握した上で、限られた時間の中で順序よく、効率的に作業を進めるスケジュールをしっかり考え、実際に着実に進めることの大事さを伝えたいと思います。

鶴見  その他には如何でしょうか?

廣田さん  自分自身が個人研究に取り組んでみて、また他のDSEP生の個人研究を見ていて「実践と知識のバランスが大事」だと感じることがあります。そのことを伝えたいと思います。
 データ分析手法の知識に偏ると「その手法が実践でどう生きるか?」が分からない・・・いわば道具は豊富にそろっているけど、使いこなせていない、という状態に陥りがちだと思います。逆に、データ分析の実践のみが先行すると、データを分析し、数字自体は出せるものの「分析目的に対して、どうして、その手法が相応しいのか?」と問われても説明ができない・・・いわばものを作るのに、必要な道具がそろえられていない、という状態に陥りがちです。実践だけ経験しても、知識だけが先行しても、上手く前に進めなかった・・・という私自身の経験を踏まえて、両方のバランスを取ることの重要性を伝えたいと思います。

鶴見  実践と知識をバランスよく身に付けるには、データ分析の実践経験と学習を交互に繰り返す必要があると思います。だとすると、実践経験と知識修得のどちらを最初に取り組む方が良いと感じますか?

廣田さん  データサイエンス・ゼミナールの経験を踏まえると「実践が先」の方が学びやすいと思いました。
 統計学を身に付けるには多くの知識・技術を学ぶ必要があり、正直大変です。しかし、分析目的とデータを課題として与えられて、まずは取り組んでみることで、データを動かすことの楽しみを感じられれば、知識を身に付けることの困難さにぶつかっても、乗り越え易いと思います。また同時に、自分の限界や、自分にはもっとこの知識、技術が必要だ・・・ということが身にしみて分かります。その様な知識を吸収しやすい状態を作ってから、統計学Ⅰ-A、統計学Ⅱ-Aの授業を受講し、自習をする方が、身に付きやすいですし、モチベーションが高い状態を長く維持し易いと思います。逆に「知識が先」だと、この手法を一体何に使うのかを身をもって分からないまま、学び続けるので、それは結構大変だと思います。
 DSEP-Biz.の「スキーで言えば、いきなり上級者コースで滑ってもらいます」というスタンスは、最初は大変ですが、中長期的には学びやすいカリキュラムだと感じました。

鶴見  ありがとうございました。角田さんから伝えたい事は何かありますか?

角田さん  やはりプロジェクト・マネジメントの大事さを伝えたいです、中でもスケジュール管理が特に重要で、グループ研究でも後半はスケジュールが厳しくなってしまいました。なので、プロジェクトの開始当初に計画をしっかりと立て、共有し、早め早めに実行してゆくことの重要性は伝えたいと思います。
 また、自分は「データサイエンスって何だ?」という完全に知識ゼロの状態でDSEP-Biz.に入りました。その自分からするとNRIデータコンペや1人で研究に取り組む個人研究トピックはものすごく高いハードルでした。しかし、NRIデータコンペで、グループのメンバーと力を合わせて、作業を分担したり、その過程でメンバーからいろんな事を学んだりすることによって、何とか乗り越えてくることが出来ました。ゼロからのスタートでも、ゼミナールで多くのことを吸収すれば、何とか乗り越えられることを伝えたいと思います。

鶴見 その他には如何でしょうか?

角田さん  個人研究を通じて分かったのは、自分が何を明らかにしたいのか?を自分自身がしっかり理解することの重要さです。その理解が乏しいと、よく分からない所に着地し、最後に帳尻合わせをすることになってしまうと感じています。

未来の経営学部DSEP生達に伝えたいこと

鶴見  最後におふたりから、今、DSEP-biz.への入学を目指して受験勉強に取り組まれている将来のDSEP生に伝えたい事がありましたら、お話し頂けますか?

廣田さん  DSEP-biz.は1年次から“データサイエンスの実際”を体感できる貴重な場であることを伝えたいです。
 私が以前にイメージしていた“データサイエンス”とは、自分1人でパソコンに向かって、ササッと高度な分析手法のプログラムを書いて、大量データを分析し、綺麗なグラフを用いてクライアントに向かってプレゼンテーションを行う・・・といった華やかなものでした。高校生、受験生の中にも同じようなイメージを持っている方も多いと想像します。
 確かにプロジェクトの最中には、その様な華やかな瞬間もあると思います。しかし、グループ研究や個人研究を通じて分かったのは、その様な瞬間に至るまでには、1人で考え抜き、自ら知識、技術を学んでゆくことはもちろん、先生やメンバーとコミュニケーションを重ね、良い結果が出るまで分析、考察を繰り返す・・・といった、言葉を選ばずに言えば、泥臭く、地道なプロセスの積み重ねが必要だということです。そして、プロジェクトの大半は、その様な地道なプロセスだということです。
 もし自分がその事実を知らずに、知識と技術だけを備えて、将来、データサイエンスに関わる職に就いていたとしたら、華やかな理想と現実とのギャップの違いに、壁にぶつかったと思います。しかし、データサイエンス・ゼミナールを通じて、大学1年という早い段階でデータサイエンスの実際を知ることが出来ました。言い換えると、自分が持っていた誤った理想像を良い意味で払拭し、データサイエンスとは何か?を正しく認識することが出来ました。
 色々な大学でデータサイエンスの学部・学科やコースが出来、人気も高まっていると聞いています。私の経験を踏まえ、データサイエンスを志す高校生、受験生には、その“泥臭く、地道なプロセス”に取り組む覚悟を持って、各大学の門戸を叩いて欲しいと思いました。そして、DSEP-biz.は華やかな成果の陰にある、地道なプロセスも含めて、本当のデータサイエンスを1年のうちに体験出来る貴重な場であることを伝えたいと思います。

角田さん  データサイエンス・ゼミナールはすごく楽しくて、魅力のあるプログラムだと思います。普通では経験出来ない様なデータサイエンスのプロジェクトに、1年生から実践的に取り組めて、得がたい経験が出来たなと思います。
 将来、データサイエンスのプロジェクトを統括するマネジメント人材、もしくは、経営層とデータサイエンティストの橋渡しを担う人材が社会にとって重要になってくると思います。DSEP-Biz.では、これらの人材を目指す人には欠かすことが出来ない、データサイエンスの能力はもちろんのこと、プロジェクト・マネジメントや、プロジェクト・メンバーとのコミュニケーションや関係性構築などのスキルを身に付けることが出来ます。なので、この様な人材を目指す方には、DSEP-Biz.は最適なコースだと思いますし、是非、目指して欲しいと思います。

廣田さん  最後に1つ追加しても良いでしょうか?
 データサイエンス・ゼミナールでは、少人数の学生に、おふたりの先生が指導に付いてくださっています。学部生で、しかも、1年生のうちにこの様な指導を受けられるのは、普通では考えられない位に恵まれた環境だと思っています。DSEP-Biz.を志望する高校生、受験生には、その様な恵まれた環境がDSEP-Biz.にはある、ということを知ってもらいたく思います。そして、DSEP-Biz.に入学したら、その環境を存分に活用して欲しいですし、2人の先生から多くの事を吸収し、皆さんの力を大きく伸ばして頂きたいと思います。

鶴見  本日は、ありがとうございました。

廣田さん、角田さん  こちらこそ、ありがとうございました。


---インタビューを終えて。


  今回は個人研究に関するインタビューでした。私自身も、1人の研究者として、個人での研究、グループでの共同研究に取り組んでいます。個人での研究には自分のペースで、好きなように進められる魅力があります。また共同研究では、メンバーと力を合わせ、一緒に1つの成果を作り上げるプロセスがあり、これは純粋に楽しいものです(もちろん、研究が上手くいけば・・・の話ですが)。また、自分にないメンバーの知見を通じて、自身の視野を広げること、または、自分の不得手な部分をメンバーに補って頂きながらも、自分は得意な部分で力を発揮し、チーム貢献できることは、個人研究にはない魅力です。
 この様に書くと、双方は別物である様に感じられるかも分かりませんが、これらは相互に良い影響を及ぼす関係にあります。個人でプロジェクトを回すという経験を通じて、プロジェクトの全体像やプロジェクトのパーツとして欠かせない活動を理解することが出来ます。この理解はチーム・プレーの際にも大いに役立つものです。逆に、グループでの研究を通じて知った、良いやり方を個人の活動に取り入れる事もあります。
 この相互に良い影響を与え合う2つの経験を大学1年生のうちに経験できることは、DSEP-Biz.の1つの特徴です。この経験は、DSEP生の大学生活や社会での活躍に必ず貢献するものだと、インタビューを通じて実感しました。この様な経験を自分も体験してみたい、という方は是非DSEP-Biz.への志願をご検討下さい!常盤台で皆さんをお待ちしております!

横浜国立大学 経営学部 DSEP運営委員長
鶴見裕之
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